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学術研究発表会

 珠泉会学術研究発表会の開催にあたって

 近年の医療界ではEBMという治療法の考え方が主流になりつつあります。EBMとは「Evidence-Based Madicine」の頭文字を並べた物で、日本語に訳せば「根拠に基づいた医療」と言った意味になります。
具体的な解釈としては治療法選択の意思決定において、治療効果や副作用、その治療を選択した後の予後などを、患者さんと共に治療方針を決定していく科学的手法を意味します。

 一方で、私たちの日々の仕事、ケアの世界はどうでしょうか?
未だ場当たり的な感覚や過去のわずかな経験から、顧客に対し重要なケアを実践してはいないでしょうか?

 ミッション・ステートメントの組織観の項目で、私は自らを「組織理念を基に活動する専門的知識集団」と規定しました。そして「組織(珠泉会)に属する全ての者は常に学びの視点に意識を集中させ、その実践に絶えず努力を惜しまない」と宣言しました。

 顧客の求めるケアは、いま正に変化の途中にあると言えます。近い将来EBC「Evidence-Based Care(根拠に基づいたケア)」なる考え方が、私たちの仕事の主流となる時代が必ずや訪れることでしょう。

 ドイツの大将軍ビスマルクの言葉に、「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」という有名な格言があります。他人の経験の中にこそ、学ばねばならぬ真理があるという意味です。

 新たなケアの時代の到来を目前に、気付きを発言する者・それを静聴する者。まずは共にここからはじめ、少なからず「専門的知識集団」の一員としての誇りと自信を育めるよう願う次第です。

2011年10月
理事長・CEO 市村義久